CHERRY赤ちゃん教室の武林です。
私はこの夏に保育心理士の資格をとりました。保育士になって16年、私にとって保育心理士は大きなステップアップであり、とても大切な事を学びました。保育心理士とは「こころに寄り添う保育の専門家」のことで、現代の子育てや保育についての学びでした。
今日は、心に残っているお話の一つを書いてみようと思います。
私達社会には、色々な人がいます。気の合う人、ちょっと苦手な人、目立つ人、控えめな人、おしゃべりな人、無口な人。。でも、どの人もかけがえのない大切な人であり、それぞれ違うからこそ成り立っているのだと思います。
それを、「子どもとと保育研究所ぷろほ」の山田眞理子所長は「お鍋」に例えてお話し下さいました。子ども達は「自分らしさを作る鍋」を持って生まれてきている。その鍋はひとりひとり違って、大きさも違う、火が通りやすい鍋もあれば、時間のかかる鍋もある、中身だってカレーなのか、肉じゃがなのか、様々である、とおっしゃっていました。
・0~1歳 ママが具を入れる(色んな具があると美味しいお鍋ができそうですね)
・1~2歳 煮詰める(まだ見た目に変化がない)
・2~3歳 だんだん「匂い・色・味」が出てくる・・・自我の芽生え
ふきこぼれる事もある。
→ここで、ふたを閉めたら愛情補給を絶つことになるし、放っておいたら焦げてしまう。火を切ってしまったら、料理は完成しない。
ママの役目は、火力調整をすること。時には、安全面からガス抜きをしてあげること。つまり、出来ない事を助けてあげながら、見守ったり、少し混ぜてみたり。。そして、それぞれのうまみを出しながら自己表現をさせてあげること。
時には頑張れ~と背中を押してあげる(強火)、時には抱っこしたり甘えさせてあげる(弱火)。
時には「自由に走り回れ~」と自由に遊ばせる(ガス抜き)
お友達のにんじん君と遊びたいけど目の前のジャガイモ君が邪魔だった。。ドン!!と押してジャガイモ君が泣いちゃった。「にんじん君と遊びたかったの?あっちに行きたかったけど、行けなかったんだよね。」と、押した事は悪い事だったけど、どうしてそうしたのか、その心を考えてあげる。子ども達の心の声を代弁してあげながら、周りの人に理解してもらう事を学び、少しずつ自分でも火加減することを学ぶ。一人ぼっちでは引き立たない味も、みんなの味が混ざりながら、美味しいお料理になっていく。にんじんばっかりの鍋よりも、お肉も野菜も具だくさんのお鍋の方が絶対おいしいですよね。
自分らしい、個性の光る、素敵な鍋が出来るといいですよね。
私が関わるほとんどは、0~1歳の「ママが具を入れる時期」、1~2歳の「まだ見た目には変化のない時期」のお子さんとママです。具というのは、ママからの愛情や、さまざまな経験、におい、触れる、抱っこ、アイコンタクト、などだと思います。でも、目に見えないものであり、具として必要なの??入れたって一緒!と、お鍋からの反応がないのでついつい大切な時期であることがママに分かりにくい時期なのです。でも、具がないと、大きくなっても何も料理は出来上がりませんよね。
保育心理士では、ママだけにこの大切な時期への責任を負わせません。。ママだって一生懸命です。どう具を入れたら、いつ入れたら、何を入れたらいいのか分かりません。だからこそ、保育心理士が必要なのです。ママと一緒に、時にはママに代わって、子ども達の将来の為に今何をしてあげたらよいのか、ひとりひとりの心に寄り添う存在でありたいのです。
子ども達を鍋に例えて、ごめんなさい。。でも、私にはこの表現が分かりやすく、自分の鍋はどんな鍋なんだ?と自分の事を考えてみたり、または、社会を大きな鍋に例えると自分は何の具なんだ??肉ほどの主役じゃないなぁ?!意外となんにでも合うタイプやから豆腐かな??とか、自分を理解するのにも例えやすく面白かったです。
皆さんはどうですか?お時間があれば、鍋についてお話したいですね(*^_^*)
保育心理士 武林でした♪